オンラインレッスンなど、非対面サービスの予約を受け付けるのに、決済システムSquareは使えないかしら?
他にはどのような予約システムがあるのかしら?
オンラインレッスンやオンラインイベントなど、オンラインサービスでの予約を受け付ける方法として、まず思い浮かぶのはネットで受け付ける予約システムではないでしょうか。
お客様に直接会うことなく、オンラインでサービスを提供する場合は、予約と同時に決済もオンラインで完了できると、大変便利です。
今回は、個人事業主でも導入しやすい決済システムSquare(スクエア)を使って、予約システムを作ってみました。
私がウクレレのオンラインレッスン・メニューを作った時の例を挙げて、ご紹介していきます。
また、この度新しくリリースされたSquare予約についても、レポートしていきます。
併せて、予約システムRESERVA(リゼルバ)とネットサービス販売mosh(モッシュ)についても、無料で作れる予約システムとして、使い勝手や手数料を焦点に比較・検証してみました。
Squareでできるオンラインレッスン予約システム
オンラインレッスンと一言でいっても、生徒さんが自由に日時を指定できるプライベートレッスンから、予め開催日時が決まっているグループレッスンまで、種類も様々ですね。
Squareでは、
- プライベートレッスン(サービス提供タイプ)
→Square予約 - グループレッスン(セミナー・イベントタイプ)
→Squareオンラインビジネス
で予約システムを作成可能です。
Squareといえば、POSレジ機能や売上管理機能に加えて、オンライン決済やネットショップ開業も無料で使える決済サービスです。
決済に関連する様々な機能を持つSquareですが、今回はその中でもリリースされたばかりのSquare予約と、無料でECサイトが作れるSquareオンラインビジネスというサービスを使って、予約システムを作成することが出来ました。
プライベートレッスン予約はSquare予約で
この度、Squareで簡単に予約管理が始められるSquare予約がスタートしました!
振込口座などの情報を登録することなく、とりあえず専用予約サイトを作ることが出来る優れものです。
費用もなんと無料!で作成できます。
Square予約でサービス作成して予約サイトを開設
まずメールアドレスとパスワードを入力して、Squareアカウントを作成します(既にアカウントをお持ちの方はログイン)。
Square予約のアカウントを作成すると、専用アプリのリンクが案内されます。
専用アプリをインストールすると、スマホやタブレットで予約管理ができるので、リアル店舗などではフットワーク軽く予約管理作業ができます。
しかしアプリは必須ではなく、初期の設定やサービス登録などの作業をする時は、PCブラウザからログインする方が作業はしやすいです。
PCで何を設定すればよいかというと、
お客様側の予約フローとしては、
サービス選択→日時選択→必要事項登録
で予約完了となるので、
サービス提供側としては、
- サービス登録
- 営業時間設定
を中心とした諸々の設定をしてからオンライン予約サイトを有効にすると、『予約サイトの開設』をすることができます。
あとは、開設した予約サイトをお手持ちのサイトに貼り付けたり埋め込んだりするだけで、予約システムの完成です。
開設した予約サイトは、Squareオンラインビジネスで無料で作れるウェブサイトに載せることも可能ですし、Instagramプロフィールに「予約ボタン」としてリンクを設置することも出来ます。
『予約フローを既存のサイトに追加する』場合は、URLリンク・予約ボタン・埋め込みなど様々な方法で予約サイトをシェアすることができます。
それぞれ作ってみると、こんな感じになります。
お客様が予約ボタンやリンクをクリックすると、埋め込みイメージの「予約サイト」へ飛びます。
その「予約サイト」からサービスを選択し、続いて日時を選択し、予約完了へと進んでいきます。
Square予約では予約のみの受付も可能
後述するSquareオンラインビジネスでの予約は、決済システムを用いた予約になっているので、「予約だけしてお支払いは後で」ということはシステム上出来ません。
しかし、この度リリースされたSquare予約では、決済なしで予約だけ受け付けることができるようになっています。
リアルで個人レッスンなどを行う場合は、お客様にとってはありがたいかもしれませんね。
ちなみに、Square予約でかかる手数料はたったのこれだけ。
入金手数料など、他の隠れた費用が一切ないのも安心です。
グループレッスン予約はSquareオンラインビジネスで
決済システムであるSquareは、元々はリアル店舗での決済をメインとしたPOSレジ・決済システムでした。
そのため専用のカードリーダーも用意されており、対面での非接触型決済も大変得意とする決済サービスです。
対面型のカード決済システムは他にも沢山ありますが、Squareではカードリーダーを利用する対面決済以外にも、オンラインでの決済を行うことが出来ます。
このSquareでのオンライン決済は、Squareオンラインチェックアウトと呼ばれる機能で、ネットショップやECサイトを持っていなくても、ホームページやSNSに商品リンクを貼り付ける形で、オンライン決済を受け付けることが出来ます。
今まで何かサービスの予約を受け付けるときは、一旦メールやSNSなど別の方法で予約をしていただいてから、このSquareオンラインチェックアウトでオンライン決済を受け付けていました。
つまり、予約と決済は別々のシステムで行っていました。
しかし、どんどん進化していくSquare、この度Squareオンラインビジネスというサービスを使って、予約システムをつくってみることに成功しました。
Squareオンラインビジネスという機能は、何か商品やサービスをネットで販売したい方向けの、無料でネットショップも作ることが出来るサービスです。
以前に私が実際にSquareオンラインビジネスでネットショップを作ってみた話は、コチラの記事で詳しく紹介しています。
>>【Squareオンラインビジネス】ネットショップを無料で始めよう
それでは早速、作り方を紹介して行きます。
Squareオンラインビジネスのイベント販売で予約と決済を受け付ける
さて、具体的にSquareで予約サイトを作っていく際の手順についてですが、まずSquareアカウントをお持ちでない方は、アカウント登録をします。
実際にオンラインで決済を受け付けて、入金されるようにするためには、振込口座等の登録が必要となりますが、そのあたりはアカウント登録後のガイドに沿って行えば大丈夫ですので、ここでは省略します。
次に、Squareに数多くある機能の中で、Squareオンラインビジネスを選んで、予約サイトを作っていきます。
普段の決済や売上管理などは、スマホやタブレットにアプリを入れて管理できるSquareですが、SquareオンラインビジネスでECサイトを作る際は、PCで作業する方がスムーズに進みます。
こちらも、Squareアカウントを持つ方が無料で作れるネットショップとなります。
「サイトを追加」をクリックして、まずはデザインを決めていきます。
※初回は作成ガイドが出てきます。
ペライチのような1ページだけのサイトを作ることも出来ますし、別にページを増やすこともできます。
1ページ内のセクションは、上部ヘッダーと下部フッター以外は足したり引いたりしながら、そのページに必要なセクションを整えていきます。
AmebaOwndやBASEを使ったことがある方なら、少しいじっていると段々と慣れてくるかと思います。
今回は、「イベント」という種類のページセクションを追加します。
また既に追加した方は、そのイベントセクションをクリックすると、セクションを編集する画面に移ります。
ここでイベント商品を追加して、内容を設定して行きます。
既に商品を入力してある方は、編集したい商品を選び、イベントの詳細を編集をクリックして、各商品の中身を細かく編集します。
「商品を編集」の画面では、「商品タイプ」がイベントであることを確認して、商品名や価格を設定し、必要であればサービスの説明を書き加えます。
新しく「イベントを追加」して作業している方は、「他のオプション」をクリックして、同じようにイベント商品の詳細を設定して行きます。
このあと更に下にスクロールすると出てくる「追加情報」では、在庫数を設定することにより、定員数を決めることが出来ます。
個人オンラインレッスンなどの場合は「在庫数1」、グループレッスンやウェビナーを使うオンラインセミナーなどの場合は受付可能な定員数を在庫数として入力します。
「イベント詳細」の項目では、「場所の種類」として対面かオンラインかを選びます。
対面の場合は、日時と場所を設定でき、オンラインの場合は、日時と「イベントのリンク」を設定できます。
この 「イベントのリンク」 に、オンラインレッスン等を行うzoomその他ツールのスケジューリングURLを入力しておくと、そのイベント商品のチケット購入者にスケジューリングURLのお知らせが届き、後の指定日時にオンラインイベントにアクセスできる、という仕組みになっています。
一つ一つ時間枠ごとに商品を分けて登録する必要がありますが、商品をコピーすることも出来ますので、一旦作ってしまうと枠を増やすことはそれほど面倒な作業とはなりません。
というわけで、Squareオンラインビジネスでもめでたく、予約システムのサイトを作ることが出来ました!
Squareオンラインビジネスなら決済サービスとセット
ここまで、Squareだけで予約サイトを作る過程をご紹介してきました。
ここでSquareが、他のいわゆる予約システムと異なる点は、後からも話に出てきますが、予約と同時に決済もセットになっているという点です。
決済システムを用いた予約になっているので、「予約だけしてお支払いは後で」ということはシステム上出来なくなっています。
お店側からすれば、予め決済もして頂く方がありがたいので、さほど問題になることはないのかな、と考えています。
※お問合せフォームからメールの形で、予約のみを受け付けることは、もちろん従来通り可能です。
予約システムだけならRESERVA
RESERVAは専用予約システムだから作成簡単
予約システムの王道であるRESERVA(リゼルバ)は、元々はリアルのレッスンやセミナーなどのサービスを予約できるシステムです。
設定できる予約サイトのタイプも多数用意されており、セミナー・イベント・レッスンの他、美容院・マッサージなどの施術タイプ予約サイトのテンプレートも用意されています。
そのRESERVAでも、ここ数年のオンラインサービス需要の変化に伴い、オンライン決済が出来るようになりました。
更には、zoom(ズーム)との連携も無料で出来るようになっています。
従って、例えばオンラインレッスンの場合、レッスン予約~オンライン決済~zoomレッスンまでをRESERVA内で行うことが出来るということになります。
RESERVAも予約のみの受付けが可能
予約システムであるRESERVAでも、例えばリアルに来店してサービスを受けるタイプの商品の場合、RESERVAでは予約だけして、決済は「当日現地払い」を選択できるようになっています。
ただし、リアル接客時にお客様からキャッシュレスでお代をいただくための決済サービスや、売り上げ管理のためのPOSレジ機能は、別で用意する必要があります。
RESERVAの手数料はお高め
RESERVAは、フリープランなら初期費用・月額費用ともに無料で、小規模事業にとっては大変ありがたい、オンライン決済も使える予約システムです。
更に、オンライン決済の申請やzoom連携は、月間予約件数が100件までのフリープランでも利用できます。
※ご利用にはご自身のzoomアカウントとの連携設定が必要です。zoom無料プランご利用中は、3人以上のグループミーティングは40分までの制限があります。
ただし4.9%のクレジットカード決済手数料の他に、売上金の入金時に440円の振込手数料がかかります(2021.12時点)。
多くの予約を受け付ける事業者様にとっては大した金額ではないかもしれませんが、小規模事業にとっては手数料は少しでも少なく済ませたいものです。
ネットサービス販売だけならmosh
ネットでサービス売るならMOSH
MOSH(モッシュ)は、無料で誰でも簡単に予約サイトが作れるサービスです。
オンラインレッスンからデジタルコンテンツまで、簡単に登録してサイトを作ることが出来るサービスです。
私も試しにこんな予約サイトを作ってみました。
無料でご自分のサービスを売るためのサイトを持つことが出来ます。
既にオンラインレッスンの登録も多くされており、日時を設定した予約サイトも無料で簡単に作ることができます。
zoom連携も可能となっており、予約が入ると同時に、MOSHのもつzoomアカウントからzoomミーティングURLが発行されます。
※ご利用にはzoom連携の設定が必要です。3人以上のグループミーティングは40分までの制限があります。
今はMOSHでも予約のみの受付けが可能
MOSHもSquareオンラインビジネスと同様に、ネットでサービスを売るためのシステムなので、予約時にオンライン決済も行うのが基本的な使い方になるかと思います。
ただしMOSHでは、今のところ「予約だけしてお支払いは後で」という「現金払い/その他支払い」も選択できるようになっています。
その場合は、手数料もなしで、サイト上で予約だけを受け付けることが可能となっています。
こちらのMOSHも、リアル接客時にお客様からキャッシュレスでお代をいただくための決済サービスや、売り上げ管理のためのPOSレジ機能は、別で用意する必要があります。
MOSHの手数料キャンペーンは終了
今までSquareとほぼ同じ手数料で利用できていたMOSHですが、手数料キャンペーンは終了しました。 (2023.12時点)
決済手数料3.6%
↓
決済手数料3.5%+サービス手数料(3.0%+99円)
売り上げが入金されるときの振込手数料は無料ですが、MOSHの手数料キャンペーン終了は残念と言わざるを得ません。
無料で作れる予約システムまとめ
今回は、「オンラインサービスで予約を受け付けられるシステム」として、RESERVA、Square、とMOSHを試してみました。
高くても簡単に出来るのはRESERVA
RESERVAは、ある程度の予約件数があり、予約管理のサポートも付けたいという方には、ひとつのシステムで完結できるので、その点は大変便利です。
ただし、リアル接客時にお客様からキャッシュレスでお代をいただくための決済サービスや、売り上げ管理のためのPOSレジ機能は、別で用意する必要があります。
ネットサービス販売だけならMOSH
オンラインのレッスン販売だけなら、MOSHが最も簡単に予約システムが作れて、販促サポートも充実しています。
Squareのみならず、RESERVAと比べても更に簡単に予約サイトを作ることが出来たので、パソコン操作が苦手!という方には、MOSHが向いているかもしれません。
なおMOSHで実際に予約サイトを作る方法は、こちらの記事でご紹介しています。
>>【MOSH使い方】Zoom連携オンラインレッスン予約サイトの作り方を解説!
安くて機能満載なのはSquare
ここまで見てきたように、Squareオンラインビジネスを使って予約サイトを作るのは、手間ひまは掛かりますが、手数料は低く抑えることが出来ます。
Squareのフリープランなら、初期費用・月額費用ともに無料で、売上金の入金振込手数料も無料です。
Squareなら、3.25~3.75%のクレジットカードの決済手数料のみで、隠れた費用が一切ありません。
今回は予約システムに着目して、Square、RESERVA、MOSHを比較してみました。
その中でもSquareは、特に事業規模の小さな個人事業主などには、使いやすくてありがたい決済サービスであると考えます。
Squareには、対面決済からオンライン決済、さらにはネットショップ機能やECコマース連携機能まで、決済に関する機能が多種用意されています。
更にこれら決済に関する沢山の機能を、1業種1アカウントの登録ですべて利用することができます。
ですから、予約システムにとどまらず、何か決済の窓口を作っておきたいという方には、まずは登録だけでもしておくことをオススメします。
Square全体のサービス内容や手数料については、こちらの記事で詳しくお話しています。
>>【Square決済】シンプル手数料、即日審査でキャッシュレスを導入しよう!
先に決済を受け付ける準備をしておくと、他のことにも安心して取り掛かることが出来ますね。
それでは、あなたのお店も Let’s キャッシュレス!